--------(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2007-08-05(Sun)

ころがる山②

一体どのくらい歩いたでしょうか。
もともと体の丈夫な農家のオヤジは、かなり遠くの緑の村につきました。
村の門をくぐると突然、すごい雨が降り出しました。
おどろいたオヤジは、思わず近くの宿屋に飛び込みました。

「あらまぁお客さん、びしょぬれですよ。」
優しい声で宿屋のおかみさんが出むかえてくれました。

農家のオヤジが黄色の町から来たことを話すと、おかみさんは
「ずいぶん遠いところから大変でしたねぇ。またお一人で旅行ですか。」
と聞きました。

「ほれ、あの、そうそうおだんごみたいな山にはな、
どんな病気もたちどころに治るというすげぇ実があるらしいんだ。しかも虹色らしい。
おれは子どもに、それをどうしても食わせてやりたくて旅に出たのさ。」

20070805223206.jpg


「へぇー。ダンゴ山の虹の実ねぇ。聞いたことないわ。
長い間この仕事やってるけどそんな噂知らないわよ。」

農家のオヤジが言いました。
「そりゃそうだ。おれだってこの前初めて聞いたんだ。」

「虹の実だって?」料理場からコックが出てきました。
「それってもしかして虹のしずくのことかい?」

「虹のしずくって?」おかみさんが聞き返しました。

「虹のしずくっていやぁ、そりゃめずらしい果物だよ。
おれも実物を目にしたことはないねぇ。伝説の実と呼ばれるくらいさ。」

と、コックが言いました。農家のオヤジは驚いて、
「そんなに手に入りにくいものだとは思わなかったよ。」
がっくりと肩をおとしてしまいました。

今度はコックが、虹のしずくについて気になってしかたありません。
さっそく次の日、調理人仲間のシェフのところに行きました。

シェフは宿屋の近くにある大きなホテルのレストランで働いていました。
コックはシェフの休み時間に、こっそりと呼び出しました。

20070805224301.jpg


「めずらしいなぁ。お前がたずねてくるなんて。」
「いやぁ。うちの客でな、虹のしずくについて話をしてた男がいたんだよ。」

「えっ?あの虹のしずくが??」
「しぃーっ。声がでかいよ。」
「すまんすまん。しかしあの虹のしずくが見つかったとなりゃ、かなりの高値で売れるだろうな。」

「そうなんだよ。どうだい?おまえに行く気があるなら、おれも旅に出ようと思うんだが。」とコックが言いました。

「うーん。」シェフはしばらく考えていました。
「やっぱりやめとくわ。」

「えっ。何で?」とコックが聞くと、
「いやぁ。もうすぐ赤ちゃんが生まれるんでね。」とシェフは照れ笑いをしながら答えました。

「そうかぁ。おめでとう。
おまえさその気になりゃ、いつでも一緒に出かけるからよろしくな。
そうそう、おダンゴ山ってところらしいぜ。」

コックはそう言うと帰って行きました。

comment form

管理者にだけメッセージを送る

comment

プロフィール

necona

Author:necona
自宅で子ども向けの
お絵かき教室をやってます~
PCで ちまちまと
空の絵とか描いてます

読まれた方はコメント
もしくは ぽちっを
お願いいたしますっ♪

リンクはフリーであります
でも リンクして頂けたら
こっそりと教えて下さいっww

なお 画像の無断転載は
ご遠慮下さいです

最近の記事
FC2ブログランキング

FC2ブログランキング

人気ブログランキング

最近のコメント
リンク
カテゴリー
あし@
月別アーカイブ
FC2カウンター
pixiv
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。