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2007-08-06(Mon)

ころがる山⑤

山男は歩き続けたつかれが出たのかベッドに入るなり、ぐーぐーと眠ってしまいました。

先ほどの話を、調理場からこっそり聞いていた人がいました。
コックです。

というのも、この宿屋は、黄色の町の農家のオヤジが泊まっていたのと同じ宿屋でした。

(お客さんはどうやら、虹のしずくを探しているようだ。
さて教えた方がよいものかどうか。)

コックは悩みました。
一晩悩んだ結果、まず山男の話を聞いてみることにしました。

コックは朝食を運ぶために、山男の泊まっている部屋に来ました。
「おはようございます、お客様。今日の朝食はパンとミルクにサラダです。」

「あっありがとう。いただきます。」
山男は、ねぼけまなこをこすりつつ返事をしました。

「ところでお客さん、何やら山をお探しで?」
「えっ、なぜそのことを?」

「おかみさんから聞きました。で、どこの何という山なんですか?」

「赤い町の近くにあるという、おダンゴ山ってとこだよ。」

「赤い町の近くですかぁ。ここからはまだまだ遠いですねぇ。
で、何でその山をお探しで?」

「おれは山男だからな、登るに決まってるだろう。変なこと聞くんだなぁ。
わっははは。」

「そっ、そうですよね、失礼いたしました。
ではごゆっくり、パンはおかわりできますからね。」

「おぅ、いただきます。」

コックは安心しました。
どうやらこの山男、山に登ることしか頭にないようです。

(赤い町の方かぁ。いつか行ってみよう。)

コックは虹のしずくを夢見ながら、宿屋でのんびりと仕事をしています。
いつか旅に出ようと心に決めて。

山男は緑の町を後にしました。
山をこえて、林をぬけ、森を渡って、黄色の町に着きました。
季節はすでに秋になっていました。

畑には麦が実り、風が吹くと黄金の波のようでした。

そんな畑がずっと続くのどかな一本道を、山男は歩いて行きました。
見渡す限りの麦畑の中に一軒の家がありました。
家には母親らしき人と、かわいい子どもがおりました。

「すみません。」山男は農家の奥さんに声をかけました。
「はい、なんですか。」

「赤い町へはこの道でいいでしょうか?」

「赤い町かい?この道で合ってけど、まだまだずっと遠いよ。旅でもしてるのかい?」

「はい、山を探して。」

「へぇー、山かい。あんた山男だね。まぁがんばりなよ。」
「ありがとう、では。」

「ああ、ちょっといいかい?旅の途中で家のダンナを見たら戻ってくるように言ってくれないかい?」
奥さんは山男に写真を見せました。

20070806234824.jpg


「何だかねぇ、よく効く薬の実を探して旅に出たんだけどねぇ。
子どもの病気もすっかり治ったってのに、肝心のダンナが帰りゃしない。
これじゃあ何しに行ったのかわかんないさ。」

「わかったよ、ダンナさんを見かけたら家に帰るように言っとくよ。」

「頼んだよ、よろしくね。」

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Author:necona
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